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☆- 自由詩文 弐型 -☆
つれづれなるままに書く詩的文章です。天気は心の天気と解してくださいw


(2001/01)


[ 彼の鎖 ]
凍てつく風が 吹く季節
我らは衣服で調整できるが 彼に与えらるるは小屋一つ
彼の衣服は変わらない 変えられない
凍てつく風に ただただ丸くなって耐えるのみ
ほんとなら 仲間と共に固まって耐えたいだろう
しかし彼はいつも一人
いや 一人を強要されている
彼の住む小屋のすぐ隣には 彼の主人の家がある
主人の家は暖かく 家族の団欒が聞こえてくる
しかし彼には家族は居ない
ただ一人だ
彼の首には主の所有を示す標が有る。
その標は鎖と繋がっている
その鎖が彼の行動範囲を狭めている
そう 彼にとっての世界とは 鎖の届く範囲のみ
それが彼の世界であり そして知る全てだ
鎖は彼の主人にも付いている
その鎖は目に見えない鎖
しかし鎖としての役目は果たしてる
彼の主人もまた 憐れな捕らわれの身なのである
彼と主人の鎖は 目に見えるか見えないかの違いは有れど
鎖としての機能は変わらない
制限された世界
自由は制限の中でこそ発揮する
しかし新の自由とは混沌だ
自由は制限の中の自由
迷惑を掛けない範囲での自由でなければならない
そう 自由でさえ鎖で縛られている
だが それでこそ正しく機能する
もっとも鎖が正しく機能してるかどうかは社会によって判断される
果たして彼の鎖は正当な物かどうか
2001/01/30(Tue) 晴れ


[ 降雪 ]
雪が降る日は静かな日
五月蝿くしても 静かな日
天から落ちる 白い粉
粉は音を 吸収す

雪が降る日は明るい夜(ヨ)
僅かな光を反射させ
積もった雪が反射する
空の雲も反射して
明るい夜がやってくる

雪が降る日は 人が死ぬ
その白い粉(コ)が 命を屠る
彼らは踊って魂食べる
彼らの踊りを見ては駄目
彼らの踊りは死を誘う(イザナウ)
白くて奇麗な舞踏会

雪が降る日は外に出よう
彼らの舞を その目に写して
幻想的な粉(コナ)を見よう
やなこと全てを飲み込んで
彼らは地面に落とすだろう
そして全てを白紙に戻す
彼らは白の御使いだから
2001/01/28(Sun) 雪


[ 階段 ]
僕の目の前にある階段は、ずぅっとずぅっと続いてる。
時々行き着く分岐路は、僕を多いに悩ませる。
だけど進むことを止められない僕は、牛歩戦術をやってみようと思っても、それは無理なことなので、周りに助けを求めてみる。

僕が進む階段は、踏み出すまでは、何も無い。
何も無い空間に、足を置くことで現れる。
だからどこに行き着くか分からない。
一体どこに続くのか、みんなもやっぱり分からない。
一つ分かっていることは、この階段は、僕だけの物と言うこと。
階段の終わりに何があるのか。
登り切る時、後悔のないようにしよう。
2001/01/27(Sat) 晴れ


[ 雷炎 ]
光る! 光る! 夜空に光る!
細い一本の閃光が
落ちる! 落ちる! 地面に落ちる!
天地を結ぶ 光の線が

その瞬間 炎が生まれ
その瞬間 憎悪が生まれ
その瞬間 普通が消える

炎! 炎! 燃え盛る炎!
心に宿った灼熱が
包む! 包む! 全身を!
怒りの炎が一気に包む

炎が消えるその時は
一凪の突風か
遥かに多い水しかない

さぁさぁ そのまま燃え盛ろう
怒りの業火で焼けちまえ
怒りは悲しみ 生むだけさ
我を忘れて炎を燃やせ
怒りに憎悪をくべるのだ
炎は勢い増すだろう
その後一体何残る
今は思わず火をくべろ
悲しみいっぱい出すために
そしてそのまま消えちまえ
決して消えない消炭は
決して消えない後悔と
自責の固まりだ
心に抱き ゆくがいい
炭が残れば良い方だ
残らなければ 俺が狩る
2001/01/26(Fri) 台風


[ ]
遠くで誰かが囁いた
見えない誰かが囁いた
風が周りに葉を運ぶ
言と云う名の葉を運ぶ
風の便りを枝が聞く

隣の枝に蕾がついた
隣の枝に蕾についた

風が周りに葉を運ぶ
言と云う名の葉を運ぶ
風の便りを草が聞く

山の裾野で花咲いた
山の裾野で花咲いた

風の便りで準備する
自然の頼りで準備する
それが自然の理さ
2001/01/25(Thr) 晴れ


[ 風緑 ]
緑あふれる草原に
一陣の 爽やかな風
あたたかな 春の風
風に撫でられ倒れつつ
すぐ身を起こす
草の心は不屈の心
春の風に撫でられた
それが全ての始まりで
それが全ての終わりを告げる
緑の心は不屈の心
風はそれを知っている
2001/01/24(Wed) 晴れ


[ 道化師 ]
笑う 笑う みんな笑う
あの人見て みんな笑う
あれは一体誰だろう?
あれは一体何だろう?
踊るシタイ
回るタマ
そして可笑しな言い回し
滑って 転んで 水かぶり
それでも笑顔を絶やさない
笑う 笑う みんな笑う
そしてみんなは幸せに
2001/01/23(Tue) 晴れ


[ 道化 ]
この世は道化に満ちている
彼らは道化の面を付けている

道化と道化師 異なる存在
道化とは 意志とは関係なく笑われる存在
道化師は 人を笑わせたい存在
道化に向けられる笑いは 冷笑 そして嘲笑
だけど道化師に向けられる笑いは気持ちの良い笑い
この違いは何だろう?
二つの違いは なろうとしてなったものと なろうと思わないでなったものの違い
仮面の下に現れる
道化師の 仮面の下には 明るい 明るい 爽やかな風
道化の 仮面の下には 暗く 暗く ドス黒い怒りの渦
道化師は いつも笑わすことを考える
道化は いつも表と正反対のことを考える

この世は道化に満ちている
あなたに見せた この笑顔
あなたが見せる その笑顔
道化師? 道化死?
果たして一体どっちでしょう?
2001/01/22(Mon) 曇り


[ 仮面舞踏会 ]
仮面舞踏会って知ってるかい
それ、なぁに?
貴族が仮面を付けて誰が誰だか分からないままに踊る 無礼講の舞踏会さ
へぇ 誰が誰だか分からないんだぁ それじゃぁさ 差別も無くなるかなぁ?

人と人とが出合う時 お互い仮面を付けている
お互い余所行きの 仮面を付けて話してる
まるで 仮面舞踏会だ
ほら御覧 あそこで喋っている人を
ほらよく見て御覧 あそこで笑っている人達を
みんな仮面を付けている
みんな仮面を付けている
まるで 仮面舞踏会
素顔が不明な舞踏会
みんな みんな 道化だね
仮面の下は どうなってるの?
知らない方が 幸せかもね
2001/01/21(Sun) 曇り


[ 仮面 ]
人は、どの人と交流するかで付ける仮面を変える
本心をなるたけ見せない方が人と付き合う上では必要になってくる
円滑に進めるために

どうして?
それはね、人には好き嫌いがあるからさ
どうして?
それはね、人の本心は醜い物がほとんどだからさ
どうして?
それはね、人の本質が欲しがりだからさ
どうして?
それはね、自分に無い物を欲しがるからさ

誰もが外行きの顔と言う物を持っている
誰もが本当の顔と言う物を持っている
誰もが本当の顔をさらけ出したいと願い 分厚い仮面をより強固に付けるんだ
それが 人の生き方だからさ
2001/01/20(Sat) 曇り


[ マスク ]
人は 仮面を付けて 生きている
人は 仮面を付けて 交流する
人は 仮面を付けないと すぐに仲が悪くなる
人が 仮面を脱ぐ時は 仮面を付ける必要が無い時だけ
人が 仮面を脱ぐ時は 一人ぼっちで自分の時だけ
人が 仮面を脱ぐ時は 素顔が同じ人の前でのみ
人は やはり全てを人には晒さない それが唯一不可侵領域だから
人は 全てを晒すのを恐がっている だって違っていたら恐いから
人は 素顔がばれるのを恐れている 他の人と違ったらどうしよう
人が 素顔を晒すのは 気を許した人の前でのみ それでも全ては晒さない
人は だから何を考えてるか分からない
人は その方が良いと願っている
人は だから恐れているんだ
人は でもその方が円滑にことが運ぶんだ
人は やっぱり恐ろしい
2001/01/19(Fri) 曇り

My Diary Version 1.21
[ 管理者:Sir.がんぶ 著作:じゃわ 画像:牛飼い ]