追加報告
11月12日

『F・G現象第二形態』


報告元 芸人ギルドBL第11分室


●F・G現象 第二形態
F・G現象には第二形態があり、第二形態に突入すると、ファニーランチャーも火を噴く。

●第二形態条件および詳細<BR> 置きグレが60発を超えたとき。すなわち61発目の置きグレから炎の置きグレとなる。
記録映像が取れなかったため、今のところ記録を取った研究員の報告を信用するしかないが、62発目との報告も有る。それ以降、RTファニー・赤グレネード・置きグレ・俗称やる気有るグレ・俗称エビは炎を纏う事になる。また、第一形態では炎を纏っていたグレネードの一部が通常モードに戻る。具体的には分裂グレネード、歩きグレネードの青ダマ等である。

●第二形態の原因
これはなぜ起こるのか、その原因は不明である。
一概に『32OBJECTS』だけの原因とは言えなくなった事は確かである。ただ単に『32OBJECTS』がそれを遥かに超えるストレスを受けて他機関に影響を及ぼしたといえなくもないが。
また、第三形態も目撃されているが、これは第二形態と混同視されている可能性が非常に高い。
一応記しておくが、第三形態では、ノイズそのものが消える。もちろんグレネード、ファニーは炎を纏ったままである。
研究員の話によると、65〜70くらいでノイズが消えたという事になっているが、実検の特性上、第一段階の置きグレと第二形態の置きグレが同時に存在しているため、実際には第二形態に突入後すでにノイズが消えている可能性が有る。しかし事実関係を見ると、第一形態の置きグレが消えて第二形態の置きグレのみになってもノイズはすぐに消えない事から第三形態は存在するかと思われる。但し否定考察材料として、炎を灯した置きグレが障害物などにぶつかった場合、その炎が一定時間衝突した場所に残る事も記しておく。これはその判定が一定時間フィールドに残るという事になる。むろん、攻撃判定はない。また、その炎はエビにも言える事であり、バルの鉄拳を障害物に押し付ける事で形成される鮮血と呼称されるエフェクトに酷似している事を付け加えておく。
ただ、電脳虚数界に於いて(※)『数値がループ』するという事実を踏まえれば、64を越えて65という数字は途端に真実味を帯びてくる。ひょっとしたら96オーバーで再びノイズが起こりうる可能性も…。
以上報告を終わる。

※)『数値のループ』
トレーニングや、カスタマイズした機体の調子を見るためのシミュレーションに於いて、敵機に取り付いて徐々に体力を奪う攻撃を相手に食らわせてポーズを掛けた場合、そのポーズの解除が早い段階であれば相手のシールドは一気に0へと減っていく。
原因はポーズを掛けた後もダメージが累積されるからである。ここら辺はデバック不足といわざる得ないが、面白いのはこのポーズを解く時間を遥かに長くした時である。シミュレーションで使用した機体によって時間差は有れど、蓄積されたダメージはシールドをマイナスからループさせてプラスに転じさせる。すなわち、マイナス方面で支えられるダメージ量を超えた時、有り得ないプラス方面にダメージが進入してしまうのだ。こうなった時の相手のシールドは、通常時の十数倍に及ぶ事が判明している。
またストレージデポットで落下した相手に向かってデルタを形成した際、相手の距離がメーターを振り切ってしまう位の場合、形成したデルタからウニを撒くと上空から落ちてくる事が有る。
さらにこれは仮説なのだが鉄拳の超巨大化現象もループによる物であると述べられている。
鉄拳状態のERLのグラフィック回転周期が微妙にズレており、鉄拳にはこのズレをある程度想定してズレの幅を容認するように作られていたが、数値としてのズレはマイナス方面に広がっていき、やがてプラスになった時にそのズレは容認できる範囲を超えてしまい超巨大化を起こす。やがてそのマイナスは容認範囲に差し掛かり、超巨大グラフィックは収縮する。
さすがにここまで来ると眉唾物だが数値のループを理解していただくために一応上げておく。
余談だが、鉄拳の超巨大化現象に限っては、ERL自体の10分放逐したらLT帰還命令が効かなくなるという謎の性質が関与しているとの見方が濃厚である。逆に設置ERLが巨大化しないのはグラフィックにズレが無いからというループ説を擁護する根拠の乏しい意見も有る。


『追加報告』


これは11月20日付で追加された報告である。
上記の報告書を書き直す手間も、正式書類を起こす暇も無かったゆえにこのままここに追加した。よって報告元も同上である。

上記報告書に記された予想通り、第三形態、第四形態が相次いで発見、報告がされた。
発見元はOAK実験大隊 隊長ゼーマン大尉 同隊整備長ハイド技術仕官。
尚、前述のノイズ無しのモードを第二形態として換算した場合であり、ここで言う第三形態とは第四・第五形態の可能性がある。また、発動弾数に誤りがある可能性も記しておく。

第三形態:128発以上でLTファニーも炎を纏う。ノイズは無し。
第四形態:180発以上で炎を纏ったグレネードの弾頭にチャフのような物が付き、その弾道には鮮血ビットのエフェクトに似た炎が連なる。尚、このグレネードにかかる負荷は凄まじく、撃たれる度に処理落ちがかかる。ノイズは無し。

最早デスマッチでないと確認不能だが、この段階で既にスローかが進行しており、物理的に致命的なダメージを与えそうなために途中で中止したとの事である。
これにより、何らかの式に基づいた加算法による現象である事が明確になった。この後何段階かを経て、やはり最終段階に突入するのだろう…
研究所内では『進化するグレネード』及び『凶キャラ』等と呼ばれており、STは狂気のFCS『クリムゾンゲート』を装備しているのでは? とまことしやかに囁かれている。
STクリムゾナー説は根強く、Ver5.2の時から噂されていた。もっとも当時は板前ダニー等と言われていた。

この報告書を手にするほとんどの方がこの現象を、第四形態を目の当たりにする方は少ない事だろうと思う。また、どのような事態に陥るのか判明もしていなければ、それを追求するにはリスクが大きすぎるために行われていない。少なくともOAK実験場ではこれ以上の事を行うのは難しいであろう。ゼーマン大尉の報告によると北海道方面にデスマッチ方式の場所があるというが、そこの責任者は、ガスの充満する部屋に喫煙者と一緒に入れる程の勇気を持ちあわせた人物なのだろう。
尚、当然の如く当分室は一切の責任を持たない。これは欠陥を出した部署の問題であり、当方に責任はない。だがVer5.66はその台数が少ないゆえ、その取り扱いには最新の注意が必要だ。
探求心に燃えた研究者に一言。実験は自己責任のもとに行うべし。